仲井眞弘多 前沖縄知事の話
沖縄で何度かお会いしてお話したことがあったが、こちらは講演をお聞きするという立場であったので特にご挨拶することもなく1聴衆としてお話を東京で聞かせて頂いた。
普天間基地の辺野古移設については苦渋の決断だったというお話の後、県が自分で承認したものを自分で取り消すというおかしなことになってしまった、という事態について苦しい胸の内をご披瀝されていた。”無念”の思いは聞くもの誰しもに伝わってくるものがあった。
折しも、県の決定に異を唱え政府が代執行の構えを見せているときであり、前知事の話をしわぶきひとつなく固唾をのむように皆、耳を傾けた40分であった。
ここからは、私の私見であるが翁長現知事がここまで真正面から政府とぶつかってくるともう政治的な落としどころは見つけられないのではないか。最後まで正面突破を貫き司法の判断にゆだねるところまで行ってからでないと、何らかの解決策を模索するという状況は築けないと思う。普天間には3度行ったが、この間、唯々事故が起こらないことを祈るのみである。
2015.10.28|政治・経済等|