山根りゅうじ|川越市政をガラッと変える市民の党|元参議院議員 元外務副大臣


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英国のイラク戦争参戦の調査委員会報告書について

 最古の議会制度を持つイギリスが、このところEU離脱の国民投票で離脱派が後悔の念から改めて国民投票のやり直しの署名運動を始めるなど、議会制民主主義国のお手本国にあるまじき動きに私は驚いていた。しかし今日の新聞報道でイギリスらしさを又見ることができた。イラク戦争参戦の是非を検証する調査委員会が報告書を公表したのだ。結論は適切でなかった、というもの。
 わが国では小泉内閣の時、アメリカの説明をうのみにして「大量破壊兵器がある」との前提で自衛隊の派遣に駒を進めてしまった。国会では色々な議論が行われたが、その後、本格的に検証する機運が生まれず曖昧なままである。時の決定に携わった人が健全の内に国の命運をかけた選択を検証しておくことは極めて意義のあることだと思う。
 大東亜戦争でも戦勝国が敗戦国を裁くというイレギュラーな形での決着をアメリカが強引に果たしたから、いまだ議論が終わらずにいる。日本人自身による総括が本当は不可欠だったと思う。既に当時の最高責任者は処刑されてしまい詮のない話になるが、この点、残念至極である。
 ただ、東京裁判の膨大な記録は残っておりいずれ歴史の先々で検証される時がくるかもしれない。
 民主党政権の時、3・11の巨大地震が発生し原子力発電所の事故が起きその時の検証も行われてきているが、国の大きな転換点では戦争以外の分野でもしっかりと検証を行うという明確な規定を憲法の中にでも明記しておく必要があるのかもしれない。議会対応としては決算審議があるが、微妙な機微に触れるような事柄はするりと逃げの答弁が繰り返されそうである。やはり調査に一段と強制力を持たした組織をつくるべきだろう。リーマンショック時の政府の対応、あるいは現政権のアベノミクス等、永く国民生活に大きな影響を及ぼす経済政策も対象とすべきだ。
 指導者が歴史的検証にも耐えられる政策決定を意識することに大きな効用が生まれるのではないか。



2016.07.07|政治・経済等

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